2007年12月28日金曜日

Vision of Vaccine Industry

Vision of Vaccine Industry by Welfare Ministry: IP on Vaccine ワクチン産業ビジョンの展開(厚生労働省ワクチン委員会の多彩な大量発言の今後)
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT


1. ワクチンに関する特許公開
  始めに、ワクチンに関する特許公開の状況を見ると、今年10月1日から12月25日までの3か月足らずに、159件の特許公開が見られる(うち1件は実用新案)。例えば、
1-1 魚類ストレプトコックスガラクティエを抗原とするワクチン(共立製薬)(特許公開日2007-12-20)
1-2 イミダジキノリン化合物(カイロンコ-ポレ-ション)(特許公開日2007-12-13)
1-3 ブタ生殖および呼吸症候群ウィルス(PRRSV)のヨ-ロッパワクチン株(インタ-ベット・インタ-ナショナル・ベ-・ベ-)(特許公開日2007-12-13)
1-4 ワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-12-13)
1-5 LEC284293バリアント遺伝子ならびに遺伝子がコ-ドするCD8+細胞傷害性Tリンパ球mHAエピト-プペプチドおよびその用途(愛知県)(特許公開日2007-12^13)
1-6 インフルエンザ血球凝集素多価ワクチンの製造方法(プロティンサイエンシ-ズ)(特許公開日2007-12-6)
1-7 粘膜ワクチンアジュバンドのスクリ-ニング方法(独立行政法人科学技術振興機構ほか1名)(特許公開日2007-12-6)
1-8 グラミジアワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-11-29)

2. ワクチン産業ビジョンの経緯
2-1  厚生労働省(医薬食品局血液対策課)は、第1回ワクチン産業ビジョン推進委員会(2007-3-22)において「ワクチン産業ビジョンの紹介」、「米国ACIPの活動報告」、「危機管理ワクチンの開発状況と技術的課題」を議題とした。(SANARI PATENT 注:ACIPは、Advisory Committee on Immunization Practices)
2-2   ワクチン産業ビジョンは、危機管理的な社会需要の増大や、少子化による市場性の縮小もとで、良質な小児医療の維持向上にワクチンが不可欠であることを確認し、国の関与ももとでわが国に必要なワクチンを開発し、安定的供給体制を確保するものである。
2-3   このため、ワクチンの基礎研究から臨床研究への橋渡しを通じて、実用化が円滑に進むよう、国内のトランスレ-ショナルリサ-チ体制の整備が必要としている。
2-4   厚生労働省のワクチン産業ビジョン推進委員会は第3回(2007-11-30)を開催したが、第2回(2007-7-13)の速記録を見ると、次のように多様な発言があり、第3回以降、検討が深耕される。
2-4-1 インフルエンザの感染防御には、3つの大きな要因がある。
2-4-1-1 粘膜の免疫で重要な粘膜防御IgA抗体の誘導
2-4-1-2 血中のIgG抗体の誘導
2-4-1-3 インフルエンザウィルスに感染した細胞を殺す細胞傷害性T細胞の誘   導である。
2-4-2 インフルエンザウィルスの変異に応じてワクチン開発を進めているが、もし、変異を超越するワクチンによる交差免疫が誘導できれば、変異ごとにワクチンを作成する必要がなくなる。
2-4-3 上述のこと(2-4-1と2-4-2)から、効率的な感染防御の誘導と、交差免疫の成立に注目した課題が重要である。
(この記事の修正ご要求は、sanaripat@nifty.comに送信下さい)
Vaccine、ワクチン、グラクソ、交差免疫、抗体の誘導

Vision of Vaccine Industry

Vision of Vaccine Industry by Welfare Ministry: IP on Vaccine ワクチン産業ビジョンの展開(厚生労働省ワクチン委員会の多彩な大量発言の今後)
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT


1. ワクチンに関する特許公開
  始めに、ワクチンに関する特許公開の状況を見ると、今年10月1日から12月25日までの3か月足らずに、159件の特許公開が見られる(うち1件は実用新案)。例えば、
1-1 魚類ストレプトコックスガラクティエを抗原とするワクチン(共立製薬)(特許公開日2007-12-20)
1-2 イミダジキノリン化合物(カイロンコ-ポレ-ション)(特許公開日2007-12-13)
1-3 ブタ生殖および呼吸症候群ウィルス(PRRSV)のヨ-ロッパワクチン株(インタ-ベット・インタ-ナショナル・ベ-・ベ-)(特許公開日2007-12-13)
1-4 ワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-12-13)
1-5 LEC284293バリアント遺伝子ならびに遺伝子がコ-ドするCD8+細胞傷害性Tリンパ球mHAエピト-プペプチドおよびその用途(愛知県)(特許公開日2007-12^13)
1-6 インフルエンザ血球凝集素多価ワクチンの製造方法(プロティンサイエンシ-ズ)(特許公開日2007-12-6)
1-7 粘膜ワクチンアジュバンドのスクリ-ニング方法(独立行政法人科学技術振興機構ほか1名)(特許公開日2007-12-6)
1-8 グラミジアワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-11-29)

2. ワクチン産業ビジョンの経緯
2-1  厚生労働省(医薬食品局血液対策課)は、第1回ワクチン産業ビジョン推進委員会(2007-3-22)において「ワクチン産業ビジョンの紹介」、「米国ACIPの活動報告」、「危機管理ワクチンの開発状況と技術的課題」を議題とした。(SANARI PATENT 注:ACIPは、Advisory Committee on Immunization Practices)
2-2   ワクチン産業ビジョンは、危機管理的な社会需要の増大や、少子化による市場性の縮小もとで、良質な小児医療の維持向上にワクチンが不可欠であることを確認し、国の関与ももとでわが国に必要なワクチンを開発し、安定的供給体制を確保するものである。
2-3   このため、ワクチンの基礎研究から臨床研究への橋渡しを通じて、実用化が円滑に進むよう、国内のトランスレ-ショナルリサ-チ体制の整備が必要としている。
2-4   厚生労働省のワクチン産業ビジョン推進委員会は第3回(2007-11-30)を開催したが、第2回(2007-7-13)の速記録を見ると、次のように多様な発言があり、第3回以降、検討が深耕される。
2-4-1 インフルエンザの感染防御には、3つの大きな要因がある。
2-4-1-1 粘膜の免疫で重要な粘膜防御IgA抗体の誘導
2-4-1-2 血中のIgG抗体の誘導
2-4-1-3 インフルエンザウィルスに感染した細胞を殺す細胞傷害性T細胞の誘   導である。
2-4-2 インフルエンザウィルスの変異に応じてワクチン開発を進めているが、もし、変異を超越するワクチンによる交差免疫が誘導できれば、変異ごとにワクチンを作成する必要がなくなる。
2-4-3 上述のこと(2-4-1と2-4-2)から、効率的な感染防御の誘導と、交差免疫の成立に注目した課題が重要である。
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Vision of Vaccine Industry by Welfare Ministry: IP on Vaccine ワクチン産業ビジョンの展開(厚生労働省ワクチン委員会の多彩な大量発言の今後)
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT


1. ワクチンに関する特許公開
  始めに、ワクチンに関する特許公開の状況を見ると、今年10月1日から12月25日までの3か月足らずに、159件の特許公開が見られる(うち1件は実用新案)。例えば、
1-1 魚類ストレプトコックスガラクティエを抗原とするワクチン(共立製薬)(特許公開日2007-12-20)
1-2 イミダジキノリン化合物(カイロンコ-ポレ-ション)(特許公開日2007-12-13)
1-3 ブタ生殖および呼吸症候群ウィルス(PRRSV)のヨ-ロッパワクチン株(インタ-ベット・インタ-ナショナル・ベ-・ベ-)(特許公開日2007-12-13)
1-4 ワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-12-13)
1-5 LEC284293バリアント遺伝子ならびに遺伝子がコ-ドするCD8+細胞傷害性Tリンパ球mHAエピト-プペプチドおよびその用途(愛知県)(特許公開日2007-12^13)
1-6 インフルエンザ血球凝集素多価ワクチンの製造方法(プロティンサイエンシ-ズ)(特許公開日2007-12-6)
1-7 粘膜ワクチンアジュバンドのスクリ-ニング方法(独立行政法人科学技術振興機構ほか1名)(特許公開日2007-12-6)
1-8 グラミジアワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-11-29)

2. ワクチン産業ビジョンの経緯
2-1  厚生労働省(医薬食品局血液対策課)は、第1回ワクチン産業ビジョン推進委員会(2007-3-22)において「ワクチン産業ビジョンの紹介」、「米国ACIPの活動報告」、「危機管理ワクチンの開発状況と技術的課題」を議題とした。(SANARI PATENT 注:ACIPは、Advisory Committee on Immunization Practices)
2-2   ワクチン産業ビジョンは、危機管理的な社会需要の増大や、少子化による市場性の縮小もとで、良質な小児医療の維持向上にワクチンが不可欠であることを確認し、国の関与ももとでわが国に必要なワクチンを開発し、安定的供給体制を確保するものである。
2-3   このため、ワクチンの基礎研究から臨床研究への橋渡しを通じて、実用化が円滑に進むよう、国内のトランスレ-ショナルリサ-チ体制の整備が必要としている。
2-4   厚生労働省のワクチン産業ビジョン推進委員会は第3回(2007-11-30)を開催したが、第2回(2007-7-13)の速記録を見ると、次のように多様な発言があり、第3回以降、検討が深耕される。
2-4-1 インフルエンザの感染防御には、3つの大きな要因がある。
2-4-1-1 粘膜の免疫で重要な粘膜防御IgA抗体の誘導
2-4-1-2 血中のIgG抗体の誘導
2-4-1-3 インフルエンザウィルスに感染した細胞を殺す細胞傷害性T細胞の誘   導である。
2-4-2 インフルエンザウィルスの変異に応じてワクチン開発を進めているが、もし、変異を超越するワクチンによる交差免疫が誘導できれば、変異ごとにワクチンを作成する必要がなくなる。
2-4-3 上述のこと(2-4-1と2-4-2)から、効率的な感染防御の誘導と、交差免疫の成立に注目した課題が重要である。
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Vaccine、ワクチン、グラクソ、交差免疫、抗体の誘導

Korean Prominent Patent Office

Korean Prominent Patent Office P.K.KIM&ASOCIATES 韓国の知財界をリ-ドするP.K.KIM&ASOCIATESのNews Letter
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT

1. 韓国新大統領就任に、わが国総理、外務大臣のコメント(2007-12-20)
1-1 日韓関係も新しい次元へと発展することを期待する。
1-2 日韓は基本的価値を共有し、共に取組むべき課題を有する重要な隣国である。未来志向の日韓協力関係を一層強化してゆくことは、東アジア、ひいては国際社会の安定と繁栄のためのも求められている。

2. 韓国2005年三極特許件数世界4位
国際的地位を益々高めている韓国において、その知的財産業界をリ-ドしている著名な特許事務所・P.K.KIM&ASOCIATESの 最新ニュ-スレタ-を受信した(2007-12-26)。SANARI PATENTが注目する事項は、次の解説である。(SANARI PATENT要約)
2-1  韓国の2005年三極特許(Triad Patent Families)件数は、3158件で、米日独に続いて世界4位に達した。
2-2  三極特許とは、米国特許庁(USPIO)、日本特許庁(JPO)、欧州特許庁(EPO)の全てに登録されている特許の件数である。特許を主導する三極特許庁に出願して登録された特許件数が多いことは、その国の特許が量的な面のみならず質的な面でも高水準にあることを意味する。
2-3  OECDが最近発表した2007年度特許統計(Compendium of Patent Statistics 2007)を、韓国政府傘下機関が分析した結果、韓国の三極特許件数は、この10年間(1996~2005)、年平均29.1%増加していることが判明した。このような増加率は、中国(同41.2%)を除いて、世界最高である。

3. SANARI PATENT所見
韓国の世界的有力企業・サムスンを例として、本年度(2007-4-1~2007-12-26)の特許公開件数を見ると、274件に達し、次のような事例が見られる
3-1  面光源装置およびそれを具備するバックライトユニット(特許公開日2007-12-13)
3-2  光ディスク装置およびバ-コ-ド読取方法(特許公開日2007-12-13)
3-3  光ディスク装置および光ディスクのゲイン調整方法(特許公開日2007-12-6)
3-4  酸化イットリウム組成物、その製造方法およびそれを利用した酸化イットリウム層の製造方法(特許公開日2007-11-8)
3-5  海底ケ-ブル保護用マットレスブロック(特許公開日2007-11-1)(SANARI PATENT 注:海底ケ-ブルの敷設深度が大になって船舶による損傷が無くなっても、海中生物による損傷がある。光ファイバの洋上接続は特に熟練を要するから、事前の保護が極めて重要である)
3-6  不課流通ディスク装置およびレ-ザ出力制御方法(特許公開日2007-10^18)
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P.K.KIM&ASOCIATES、韓国、USPTO、JPO、EPO

2007年12月27日木曜日

Vision of Vaccine Industry by Welfare Ministry

Vision of Vaccine Industry by Welfare Ministry: IP on Vaccine ワクチン産業ビジョンの展開(厚生労働省ワクチン委員会の多彩な大量発言の今後)
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT


1. ワクチンに関する特許公開
  始めに、ワクチンに関する特許公開の状況を見ると、今年10月1日から12月25日までの3か月足らずに、159件の特許公開が見られる(うち1件は実用新案)。例えば、
1-1 魚類ストレプトコックスガラクティエを抗原とするワクチン(共立製薬)(特許公開日2007-12-20)
1-2 イミダジキノリン化合物(カイロンコ-ポレ-ション)(特許公開日2007-12-13)
1-3 ブタ生殖および呼吸症候群ウィルス(PRRSV)のヨ-ロッパワクチン株(インタ-ベット・インタ-ナショナル・ベ-・ベ-)(特許公開日2007-12-13)
1-4 ワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-12-13)
1-5 LEC284293バリアント遺伝子ならびに遺伝子がコ-ドするCD8+細胞傷害性Tリンパ球mHAエピト-プペプチドおよびその用途(愛知県)(特許公開日2007-12^13)
1-6 インフルエンザ血球凝集素多価ワクチンの製造方法(プロティンサイエンシ-ズ)(特許公開日2007-12-6)
1-7 粘膜ワクチンアジュバンドのスクリ-ニング方法(独立行政法人科学技術振興機構ほか1名)(特許公開日2007-12-6)
1-8 グラミジアワクチン(グラクソスミスクライン バイオテクノロジカルズ ソシエテアノニム)(特許公開日2007-11-29)

2. ワクチン産業ビジョンの経緯
2-1  厚生労働省(医薬食品局血液対策課)は、第1回ワクチン産業ビジョン推進委員会(2007-3-22)において「ワクチン産業ビジョンの紹介」、「米国ACIPの活動報告」、「危機管理ワクチンの開発状況と技術的課題」を議題とした。(SANARI PATENT 注:ACIPは、Advisory Committee on Immunization Practices)
2-2   ワクチン産業ビジョンは、危機管理的な社会需要の増大や、少子化による市場性の縮小もとで、良質な小児医療の維持向上にワクチンが不可欠であることを確認し、国の関与ももとでわが国に必要なワクチンを開発し、安定的供給体制を確保するものである。
2-3   このため、ワクチンの基礎研究から臨床研究への橋渡しを通じて、実用化が円滑に進むよう、国内のトランスレ-ショナルリサ-チ体制の整備が必要としている。
2-4   厚生労働省のワクチン産業ビジョン推進委員会は第3回(2007-11-30)を開催したが、第2回(2007-7-13)の速記録を見ると、次のように多様な発言があり、第3回以降、検討が深耕される。
2-4-1 インフルエンザの感染防御には、3つの大きな要因がある。
2-4-1-1 粘膜の免疫で重要な粘膜防御IgA抗体の誘導
2-4-1-2 血中のIgG抗体の誘導
2-4-1-3 インフルエンザウィルスに感染した細胞を殺す細胞傷害性T細胞の誘   導である。
2-4-2 インフルエンザウィルスの変異に応じてワクチン開発を進めているが、もし、変異を超越するワクチンによる交差免疫が誘導できれば、変異ごとにワクチンを作成する必要がなくなる。
2-4-3 上述のこと(2-4-1と2-4-2)から、効率的な感染防御の誘導と、交差免疫の成立に注目した課題が重要である。
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2007年12月12日水曜日

IP Policy for Info-Telecom

IP Policy for Info-Telecom: 情報通信の共通基盤・インフラについて相互利用・オ-プン化の推進、パテント・トロ-ルの権利濫用性不明確な場合への対応
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT
別サイトhttp://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog/ NTTデ―タの方向性
別サイト http://d.hatena.ne.jp/SANARI/ 組込ソフトウェア
別サイトhttp://blog.goo.ne.jp/sanarishigenori/ パテントトロ-ル対策

  先ず、内閣知財戦略本部・情報通信プロジェクトチ-ム報告(2007-10-30)の「対応策」の章を要約し考察する。
1. 共通基盤に対する知的財産制度の在り方
(要約)当面の重要課題「情報通信技術に関する権利者の分散と権利関係の錯綜化」に対応するため、次のモデルが提案されている。
1-1 相互運用性を確保するため、共通基盤・インフラについて相互利用・オ-プン化を進める。
1-2 個別技術の部分では知的財産権による差別化・囲い込みにより利益を確保する。
(考察)共通基盤の「共通」、「インフラ」の受益範囲の広狭によって対応策が異なる側面がある。例えば、国際電気通信のようにグロ-バルな範囲にわたるインフラについては、国際標準化と、それを基盤とする個別差別化による競争が並存することが望ましい。
2. 技術の相互利用の取組方法
(要約)クロスライセンス、パテントコモンズ、パテントプール、国際標準、OSS等の枠組みを活用する。
2-1 パテントコモンズ
ソフトウェア分野を中心として、パテントコモンズという新概念が欧米で導入され始めた。相互接続に不可欠なエッセンシアル・ファシリティとして広く使用すべき基盤技術のパテントは共用すべきであるという制度論である(SANARI PATENT 注:「共用」であって、「共有」化ではない。特許権者が特許権を保有しつつ、一定条件下でその自由使用を認める)。
2-2 パテントプール
複数権利者が、ライセンス権限を特定の企業・組織に委託する枠組みであるが、非参加者との排他的独占関係や参加者間の関係(SANARI PATENT 注:有力特許権を有する特定参加者への特別対応など)が、不公正取引に該当する場合がある。
2-3 国際標準化
「共通パテントポリシ-の実施ガイドライン」(ISO/IEC/ITU 2007-3)の具体的化が課題である。
(考察) わが国企業が、デファクト国際標準を樹立できるよう、特許戦略を強化し、内外の市場制覇を達成することが必要であり、諸般の共同化形式は、この前提が実現されなければ、いずれも意義がない。

3. 知的財産権濫用への対処
(要約) パテント・トロ-ルについては、「権利行使の態様が、明らかに知的財産権の濫用である」という見方と、「どのような態様を想定し、どのような措置を講ずるのか、詰めることが困難である」という見方がある。換言すれば、濫用性が明確な場合と、線引き困難な場合がある。
(考察) わが国にも、パテント・トロ-ル的現象が発生する可能性に対処し、米国最高裁判決(2006-5-1 MercExchange・eBay事件判決)が示した差止請求認容の4条件、すなわち、「差止を認めないと、原告(実際上パテント・トロ-ル業者)が回復不能な損害を受ける」、「損害賠償だけでは救済できない」、「原被告双方の損害バランス」、「(差止めても)公共の利益に反じない」を準用するなど、対応を平成20年度内閣知財計画に予定すべきである。
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国際標準化、パテントプール、包括ライセンス契約、パテント・トロ-ル

2007年12月10日月曜日

古河電工の知財戦略

Furukawa Denko Places Chief Strategy Officer 古河電工総合技術展の成果
弁理士 佐成 重範 sanaripat@nifty.com Google検索SANARI PATENT
関連記事http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog/ 2007-12-9東洋紡の機能樹脂

 材料分野が平成20年度知財戦略の一つの柱になるので、古河電工の本年度上半期事業報告に、SANARI PATENTの関心が強かったのも、必然的である。
 以下、同報告を要約し、考察する。

1. CSO(Chief Strategy Officer)設置の主眼
 (要約)
1-1  経済のグロ-バル化による国際競争の激化、世界的な環境問題の深刻化、わが国の少子高齢化など、時代が大きく変わりつつある。今や、戦略を強化しなければ企業の存続も発展もない。そのため、本社の大半の部門を「戦略を持つ集団」にすることが必要と考えた。
1-2  戦略性を発揮するためには、各部署の専門性を追及した上で、豊かな発想力と行動力が必要である。従来のCAOでは、administration(管理)で、客観的な立場での整理や事務処理が主となりがちであった。そこで、自発的に戦略性をもって行動できるよう、意識変革のためCSO(Chief Strategy Officer)を設置することとした。
(SANARI PATENT考察)
 CSOの職務が、経営企画、法務、人事総務、資産運用を含み、古河電工グル-プ全体の戦略の立案・実施を推進し、新事業の創出、子会社の統合、買収防衛に至るまで、総合的かつ能動的に構成されていることに、改革の意欲が強烈に感じられる。

2. 古河電工グル-プ総合技術展の成果
 {要約}
  本年10月に東京国際フォ-ラムで開催したが、テ-マを「価値創造の種が、ここにある」とした。「Bound to Innovate」の旗印のもと、製販一体となって「顧客価値創造企業」への発展を具体的に提示できた。すなわち、
2-1 エレクトロニクス
ケ―タイなどの最終製品の中で利用されている製品・技術を可視化(大型Visual Mock Up)して紹介した。
2-2 エネルギ-およびコンストラクション
送電の安定・確実を継続する製品群を展示した。
2-3 フュ-チャ-テクノロジ-
メタル・ポリマ-・超伝導・フォトニクスの最先端分野をプレゼンすると共に、古河電工の素材力のロ-ドマップを紹介した。
(SANARI PATENT考察)
「素材力」という戦略が、平成20年度内閣知財計画のキ-ワ-ドになると考える。
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古河電工、ケ―タイ、価値創造、素材力